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給与制度/求人広告で高い手当が出ると見せかける罠に注意!
求人広告で月収がやたら高い金額が記載されている場合がありませんか?
しかも基本給ではなく、残業代などの各種手当の金額がやたらと多い。
これはその企業特有の手当ではなく、法律上、支払わなければならないと定められている手当を全て上乗せしただけのモデルケースとしている場合が多いです。
基本給が低いことを手当でごまかそうとしている求人に騙されてはいけません!
超勤手当/法定休日出勤手当/深夜残業手当は必ずもらえる
皆さん、残業代はどのように計算されているかちゃんと把握していますか?
残業したらちょっと割高に給料がもらえるなぁ、くらいの方も多いと思います。
法律上、所定労働時間(一般的には週40時間)を超えると残業になります。
残業代は基本給以上の時間給を出さなければならないこと法律で決まっています。
ほとんどの会社は1日8時間、1週間40時間を超えて働くと残業代(超勤手当)がつきます。
残業代は自分の時間給×1.25倍の給料が法律上最低限のラインですね。
もし、あなたの1時間あたりの給料が1,000円であれば残業をした場合
- 1時間当たりの残業代⇒1,000円 × 1.25倍 = 1,250円
- 自分が働いた時間分の残業代⇒1,250円 × 残業時間
という計算で、残業を行った時間を元に計算されているはずです。
法定休日に働くとさらに割増となり
1,000円×1.35倍=1,350円
が支払われます。
ほとんどの会社では日曜日が法定休日となっています。
実は普通に残業するよりも日曜に働くと、少し多めに給与がもらえます。
会社としては嬉しくないですが・・・
深夜に働いた場合にも給与を割増しなさいよ、と法律で決まっています。
深夜10時~早朝5時までの間に働くとさらにさらに割増になります。
これは残業代と同じように1.25倍になるのですが、深夜に働いている時が残業時間にあたるとなんと、残業割増と深夜割増が重なって支払われるのです!
<深夜に働いた場合>
基本給1,000円×(残業割増1.25+深夜割増1.25=1.5倍)=1,500円!
普通に働くより5割も多くもらえるんですね。
深夜残業したらこれだけ多く支払なさい。と法律で決まっているわけです。
この計算方法で給与を支払っていない会社は違法なので、全部ブラック企業となります。
ちなみに、この残業代、法定休日出勤、深夜労働に対する割増分は必ず支払わなければならないものです。
法律上の手当を上乗せして給与を高く見せている求人がある
会社は絶対に出さなければならない残業、深夜手当ですが、求人広告では
「こんなにいっぱい手当つくんですよ~」
とアピールしている企業さんがいます。
いやいや・・・当たり前ですから!!!!!!!
書き方がうまいんですよね。
アルバイトの求人なんかで見かけませんか?
<電話オペレーターのアルバイト>
基本給1,200円/時間
業務内容:夕方~深夜の電話受付
※深夜10時以降は賃金1,500円/時間になります!
一日1~2時間の残業の可能性あり
※残業となる場合は賃金1,800円/時間支払います!
どうですか?アルバイトで1時間1,800円もらえるんですよ?
法律で決まっていることを書いているだけなのに、すごく魅力的な賃金に見えますよね?
あなたも法律通りの割増賃金で計算して給料を高く見せている求人に騙されないようにしてください。
サービス残業ではないだけマシなのかもしれませんが・・・
みなし残業制度に騙されるな!
サービス残業ではないにしろ、それに近い制度を組み込んでいる会社もあります。
それは、
「みなし残業代制度」
です。
これは、毎月残業が発生するため最初から従業員の給与に加算してしまおう!
という制度なのですが、正しく利用されていないことが多くあります。
本来であれば、毎日2時間以内の残業をしなければいけない業務であれば、じゃあ1日2時間の残業代は毎日支払ってしまおう!
もしくは、営業の従業員が多く、直帰の場合が多くて残業時間の管理も難しいから残業も予め給与に含んでおこう。
2時間以上は残業しないから従業員も損していないし、給与計算も楽だな~!
という使い方なのですが、ブラックな会社になってくると、
毎日、2~4時間以上の残業が発生しているなぁ。
今はみなし残業代として毎日2時間分の残業代を払っているから、それ以上の残業代は支払わなくても大丈夫だな!
と、みなし残業以上に働いた分はサービス残業にしてしまっている会社も少なくありません。
これは本当に良く見かけます。
私の知り合いも何人かこのような会社で働いていました。
知り合いの一人に詳しく話を聞くとこんな会社に勤めていたそうです。
<みなし残業時間・・・残業時間20時間>
これに対して知り合いが実際に働いた残業時間は
<毎日の残業時間・・・約3~6時間>
<1か月間累計の残業時間・・・60時間~100時間>
時間給が1,000円(残業代だと1,250円)だと仮定して金額に換算してみると
<みなし残業代・・・25,000円>
<毎日残業してもらえるはずの金額・・・3,750円~7,500円>
<1か月間の残業でもらえるはずの金額・・・75,000円~125,000円>
残業時間の間をとって、毎月80時間残業したと考えると本来もらえるべき残業代は10万円なので、
80時間の残業代100,000円 - みなし残業代25,000円 イコール・・・
1か月で 75,000円の損!?
え!?
普通なら毎月あと75,000円もらえてるの!?
単純に1年間どれだけ損をしているかを計算すると・・・
75,000円 × 12か月 = 900,000円!!!
きゅ、90万円!?!?!?
と、私の知り合いは驚愕していました。
サービス残業よりはマシとはいえ、年間90万も損していると思うとさすがに泣きたくなりますよね・・・
本当は、会社側はみなし残業を超えた分の残業代は支払わなければなりません。
しかし、それがキチンと守られていない場合が非常に多い!
求人等でもよく「みなし残業代30,000円含む」みたいな記載があり、その金額がプラスされることで給料が高く見えます。
これは罠の可能性もありますので、気を付けるようにしましょう。
まとめ
残業代は会社の人事部の方々が従業員の計算をしてキチンと支払われていると思いますが、一度ご自身で計算してみることをおすすめします。
法律上キチンと給料を払っていない会社はそれだけでブラック確定です!
サービス残業が当たり前になっている会社なんて絶対ダメですからね!
残業代が出るだけで年収100万円くらいは簡単に変わりますよ。
実は、残業代の割増計算がされていなかった・・・ということになれば、もらえていなかった過去の残業代も請求することができます。
みんな給料をもらうために働いているのです。
自分がもらえるはずの給料をとりっぱぐれないようにしましょう!
あなたがもし毎日サービス残業されている場合は、転職すれば必ず給料は上がります。
転職サイトに登録するだけでも、他の優良な企業がどれだけの水準で給料を支払っているか分かります。
是非一度転職サイトに登録してみてください。
間違いなく視野が広がります!