あなたは会社の経費(コスト)を日頃から削減しよう!という感覚は持っていますか?
経費の管理をする経理の方などはこの感覚を十二分に持っているかもしれません。
しかし、現場で仕事をしている作業員や、あまり会社の利益がどうなっているかの数字を見る機会が少ない部署の人は会社の経費を下げようという認識は薄いのではないでしょうか。
という人もいるかもしれません。
しかし、もしあなたが会社で出世、昇進して管理職になるようなことがあれば会社の数字は見なければならない立場となり、必ずと言って良いほど経費(コスト)削減を命じられます。
商品を売って会社の売上を上げることも大事ですが、会社の経費を下げることもそれと同じくらいに大事となのです。
なぜなら、会社の利益を出すために必要なことは商品を売ること以外には経費、コストを抑えることしかないからです。
目次
経費(コスト)とは何か?
そもそも、会社の経費(コスト)とはどのようなものがあるのでしょうか?
簡単に言うと、会社がお金を支払って購入するものは全て経費となり得ます。
経費の中でも商品を作るための原材料費だったり、従業員を雇うための費用つまり給料だったり、資料を印刷した時の紙代だったり色々分けられます。
働く部署によってどのような経費が存在するのかを説明していきたいと思います。
事務所、デスクワークの経費削減
比較的経費の使いどころが少ないのが経理部や総務部、企画関連の部署など、事務所で1日中パソコンを眺めながら仕事をする部署です。
この部署でパッと思いつく経費は何でしょうか?
と、こんなイメージだと思います。
つまり、一番経費を削減しづらそうな部署と考える人もいるかと思いますが、決してそんなことはありません。
デスクワークで最も経費を削減可能な部分は労務費なのです。
つまり、私たちの給料ですね。
と考えがちですが、単純に給料を下げるわけではありません。
今している仕事を効率化し、さらに他の付加価値のある仕事もこなせるようにしたり、誰かが退職した後も人員を補充することなく仕事が回せるようにすることが事務所で経費を下げる一番の方法なのです。
工場現場の経費削減
工場等のモノづくりの現場では経費を削減できることが非常にたくさんあります。
事務所同様に労務費も大きく経費を下げられることの一つです。
たくさんの人が働いている工場程、商品を製造するための工程を自動化、効率化することにより経費の削減をすることが出来ます。
また、商品を製造するための原材料の購入量を少なくすることも一つの手です。
どんな商品でも製造過程で原材料のロス、つまり、うまく商品を製造できなかった時に捨てられる原材料があります。
その捨ててしまう原材料を少なくすればするほど原材料を購入して準備する量が少なくなるため、経費を抑えることが出来るのです。
工場の作業員だとこの経費を抑えることの重要さが理解できておらずに、たくさんの商品を製造するためにどんどん原材料を捨てている人がいます。
どんなに原材料を使っても、とにかくたくさんの商品をつくれさえすれば良いと勘違いしている従業員がたまにいるのです。
工場の従業員にこの間違った感覚、認識を正すだけでも会社の経費はもっと削減されるはずです。
特に、大きな工場程この原材料ロス金額は膨大です。
私が勤めている会社の工場も大きな工場がいくつかあり、1日で何百kgという原材料を廃棄しているところもあるのです。
この1日何百kgという廃棄を1日何十kgまで抑えることが出来れば、1年で何億円という経費が削減されるのです。
その分、昇給やボーナスという形で自分の給料にも見返りがあるはずなので、原材料のロスを減らせば減らすほど賞与が上がるし、自分の評価も上がると思うとちょっと経費削減を意識しようという気になりませんか?
営業など外回りの経費削減
工場に比べると比較的経費削減の金額は少なくなりますが、それでも削減できる部分はたくさんあります。
まずは旅費交通費でしょう。
営業のために自動車を使ったり、新幹線や飛行機を利用したり、場合によっては宿泊することもあるでしょう。
また、金額が安いからといって電車代もたくさん利用するとバカにできません。
いかに最安値のルートを見つけて目的地までいき、安い宿泊先を見つけるかが重要になってきます。
無駄な外出も控えるようにした方が良いですね。
会社によっては、営業員のガバナンスがきいておらず、外出先で結構サボっている人がいるところもあるようです。
もしそんなことになると、会社の労務費がどんどん圧迫されます。
だってサボっている間は商品が売れないのに給料だけ経費に上乗せされるのです。
馬鹿正直に働いている人からするとたまったものではありません。
サボっている営業スタッフが多い会社は真面目に働いている人のモチベーションを下げることはもちろん、会社全体の利益がなかなか増えません。
もし周囲にサボり営業スタッフが多い場合は、将来性もない会社なので、あなたが真面目に働いているのなら転職を考えた方が良いかもしれません。
あなたが頑張って働いているのに、あなたが必死に生み出した利益を一部の従業員食いつぶしているのですから。
経費削減を気にしすぎるのも良くない。必要なことには投資する
経費を下げることを意識することが大事と説明してきましたが、経費削減を気にしすぎて経費を使いすぎないのも良くありません。
よく「投資」という言葉を聞きませんか?
会社における事業の未来を見据えて必要なことには経費を使った方が良いこともあります。
最も分かりやすいのがあなたの給料です。
あなたがどんなに成果を上げても入社してからずーーーっと同じ給料だと全くモチベーションは上がらないでしょうし、すぐに転職を考えますよね?
こんなことにならないためにも、会社は優秀な人材に投資、つまり出世、昇給させることで給料を底上げして投資するのです。
工場だと機械類の購入ですね。
最近ではAIを取りいれた最新のロボットを購入して工場の作業を任せるようなところもあります。
これも立派な投資です。
最初は多額の経費を支払わなければなりませんが、後々その金額を回収できると考えられることにはどんどんお金を使った方が良いこともあるんですね。
まとめ
投資しなければならないことなのか、または不必要な経費なので購入しない方が良いのかの判断は難しいこともあります。
しかし、あなたが経費について意識しながら仕事をしていくことで、いつの間にか自分の仕事上で必要な経費、不必要な経費のどちらなのかが判断できるようになっていくはずです。
経費の必要性を正しく判断できるようになると、あなたから上司や同僚に対して的確なアドバイスをすることができます。
購入すべきがどうかの助言を与えていくことで周囲からのあなたの評価は確実に上がります。
そういった人材は会社からも非常に重宝されるため、いつの間にか給料が上がり、昇進していくでしょう。
経費は会社の利益に直結するため、あなた自身の評価と直結します。
会社の経費なんて全く意識せずに、色々購入している、という人は、自分の小遣いからお金を捻出するのであれば本当に買うかどう考えてみてください。
あなたの貯金から会社で必要なものを買うとなると、後々自分にメリットがあるかどうかを考えますよね?
メリットがあれば買うし、メリットなければ買わない。
まずはその考え方で必要な経費の選定をしてみて下さい。