今回は元々私の本職だった工場の採用活動、選考試験でどのような事に重点を置いて求職者の評価をしていたかをお伝えしていきます。
私の会社、工場の採用試験はそんなに難しくありませんでした。
人手不足ということもありましたし、そこまで人材を選好みできなかったというのが正直なところです。
しかし、採用したところで、役に立たない!逆に周りの足を引っ張ってしまう!みたいな社員は雇用しないようにしていました。
これが私の役目だったのですが、見定めがなかなか難しい・・
優秀な人材を確保するために私もいろいろ工夫していたわけです。
ちなみに私の工場では以下の流れで採用試験を行っていました。
【採用選考の流れ】
- 書類選考・・・履歴書、自己PR文
↓ 合格 - 適性検査、筆記試験、1次面接(部長級の管理職 & 採用担当)
↓ 合格 - 最終面接(工場長 & 採用担当)
かなり一般的な流れだと思うので、この流れで私が重視していた選考の「ポイント」を説明していきたいと思います。
採用担当者がポイントにしていたというところは、求職者からすると採用試験を合格するためのコツ、攻略法です。
出し惜しみせず書いていきますので是非参考にしてみてください。
人手不足!というわりにはキチンとした選考基準を設けていたなぁと思います。
本当は、面接1回で即採用!したいくらいに人が足りてない時もありました。
それでも採用試験はキチンと一人ひとり選考をして合否判定をしていました。
目次
書類選考(履歴書、自己PR文)の選考基準と合格ポイント
基本的には全部キチンと書いてくれていれば書類選考は「合格」でした。
手書きでなくても構いません。
「キチンと書く」の定義をもっと細かく説明すると
【書類選考のキチンと書くの定義】
- とりあえず全部の項目を埋める
- 手書きの場合は殴り書きではなく、読める字であること
- 自己PRを1行で済ませていないこと。(簡単な文章でも良いので自分の良さのアピールや働きたい意志が分かればよし)
どうです?甘々な基準でしょ?
ただ、それでも合格率は8割くらいでした。
10割じゃないんですよ?まじめな方からするとビックリですね。
それだけ適当に書いてくる書類が多かったということです。
定型的な見本となるものはちょっとネットで調べればすぐに出てきますので、最低限見本を見ながら書類を埋めていけば、専門的な職種でない限りは次の選考へ進めるのではないでしょうか。
企業側も書類では全く分からない!というのが正直なところです。
まずはその人に会ってみたいんですよ。
適性検査における選考基準と合格ポイント
心理テストみたいなものを受ける場合があると思いますが、我が社でも簡単な適性検査を導入していました。
一応この結果によって、この人は研究職に向いているアイデアマン、経理等の計算をする仕事が向いているとかの方向性が出るのですが、工場現場向きの人でなかろうと特に不合格とすることはありませんでした。
正直この適性で工場現場とは違う結果が出たからといって、全然働けない人はいないんです。
この適性検査で一番重視しているのは
「嘘をつく人間かどうか」を判断する
ですね。
皆さんも適性検査を受けた方があるのであれば、ピンとくると思うのですが、似たような質問がいくつも出てきたような気がしませんか?
同じ質問を違う言い回しで何回も聞くことによってその人が正直に答えているかどうかを調べているんです。
適性検査って自分を良く見せようとして回答していくと、正直ではないことが分かるような仕組みになっているんですよ。
まぁ、適性検査の結果見なくても終わる時間で大体わかるんですけどね、自分を良く見せようとしている人ほど終わる時間が遅い傾向がありましたし。
自分の直感で回答していない人はどっちの回答が評価が上がるんだろうか、、と深く考え込んでしまうんですよね。
考え込んだら負けだと思ってください。
嘘をつく人は絶対に入社させたくありません。
工場の中だと、製品をつくる際に間違った原料を入れたり、組み立て方を間違うと異常な製品が出来上がります。
そこで、間違えた本人が、「間違えてません」と嘘をつくと、製品に異常が出た原因が分からずに得意先に説明することもできないですし、対策をとることもできないのです。
これは会社にとって一番困ることです。
別に工場ではなく、どこの職場でも誤りを隠すことは一番困ることだと思います。
従って、適性検査を受ける時には自分に正直に、感覚で回答していくのが一番ということですね。
筆記試験における選考基準と合格ポイント
これはもう基礎学力がものを言うのでどうしようもないのですが、ここでもほとんどの場合は不合格にしません。
専門的な職種であれば厳しく判断する試験かもしれませんが、工場現場勤務でこの筆記試験は重視しません。
ただ、
最低限「足し算」「引き算」「掛け算」「割り算」だけは出来てください。
工場現場だって、さすがに算数は使います。
基本的な算数ができなければ仕事にならないこともありますので、算数が全く出来ない人は不合格にしていました。
筆記試験ではほぼ全員合格でしたが、100人に1人くらいは不合格者がいた気がします。
単純な計算ミスかもしれませんが、大事な時に簡単な計算ミスを起こされると大事故に繋がりかねないため、誰でもできるような簡単な問題を解けない場合は不合格にする可能性が高いと思われます。
面接における選考基準と合格ポイント
面接は2回ありましたが、選考基準はどちらも同じなのでここであわせて説明していきます。
面接では皆さん、「良いことを言う」ために自分の強み、入社の動機等を事前に準備していて、アピールしよう!という方が多いのではないかと思います。
しかし、私の会社の場合はすごいPRや入社の動機なんて大して重要ではありませんでした。
一番はコミュニケーションがとれるかどうか。
聞いていることに対して的を得た回答をしているかどうか。
回答の内容がすごかろうが、面接官が聞いた質問に対して違うことをアピールされると面接官も「?」が頭の上についてしまいます。
事前に準備した内容をアピールしようと思うあまりに、こちらの質問に答えられてない人は非常に多かったです。
例えば
「あなたがこの会社を知ったキッカケは何ですか?」
という質問に対して、
「はい!私の強みは~~で、この強みが御社の仕事の中でも~~に活かせると感じて応募させていただきました!」
と答えが返ってきたりします。
会社を知ったキッカケを聞いているのに何故自己PRが返ってくる・・・・と面接官はなってしまいます。
緊張するのは分るのですが、緊張している中でもコミュニケーションが取れないと、仕事上困ることは多々あります。
すごく偉い人と話す機会もあるでしょう。
そんな時にトンチンカンな答えをしてしまう可能性が非常に高いんですよね。
選考基準と合格ポイントまとめ
ここまでお伝えしたことを簡単にまとめると、
- 書類選考:全ての項目をキチンと埋める
- 適性検査:嘘をつかず、素直に直感で回答する
- 筆記試験・最低限、算数の問題は全問正解できるようにする
- 面接で良いことを言おうとしなくても良いので面接官の質問に的を得た回答をする
これら4つが合格するための方法、コツだと思っています。
私の会社、主に工場現場従業員について書いたつもりですが、専門職でなければどこの企業も上記のポイントには必ず重点を置いているはずです。
これから採用活動、転職活動をされる方に少しでもお役に立てれば幸いです。